東京湾(江戸前)の魚

一柳洋さんの著書「誰も知らない東京湾-江戸前の海と魚のいま」を読んだ。

東京湾の魚と聞くと、皆が思い浮かべるのはヘドロの海の中の背骨が曲がったような気持ちの悪いイメージだろうか。確かに公害問題華やかかりし頃の昭和40年代50年代であればそうだったかも知れない。しかし、あのひどいヘドロ状態の中でも、江戸前の魚達は細々とではあるが生き延びてきた。
最近では、工場等から出る排水は規制が厳しく、有害物質は垂れ流しというほどは排出されていない。また、油に関しても、流出事故等あればすぐに突き上げられるため、油臭い海というのも今は昔の話である。

yabbieが東京湾、または相模湾側で釣りを楽しんでいる話は、以前にも書いた。釣りが楽しい理由の一つが、こういった江戸前の魚と直に向き合える、自然とふれ合えることだと思う。実際、東京湾・相模湾で釣れる魚は、スズキ・マダイ・キス・イワシ・アジ・サバ・カサゴ・メバル・タチウオ・カワハギ・スミイカなど魚種も多く、また食べて美味しい魚が多い。実際釣りたての魚を自分で捌いて食べると、下手な寿司屋には行けなくなるぐらい新鮮な魚の旨さ・香りがあって、これが東京湾の魚?と驚くことしきりである。
スーパーの魚なんてもう話にならない。何故、鯵一匹買うのに、目の前の海に美味しいアジが沢山いるにもかかわらず、遠くの鹿児島産とか長崎産のアジを買わなければならないのだろうか。獲れて箱詰めでトラックで運ばれて、セリにかけられて、またスーパーまで運ばれる間にどれほどの時間・コストがかけられていることか。

しかし、一般には東京湾でそんなに魚が釣れてしかも旨いというのは馴染みがないのだろう。東京湾沿岸部の埋立・護岸は酷いものがあり、一般人はなかなか海辺で遊ぶことが出来なくなっている。特に、企業による海岸の私有化や港湾施設による立入禁止場所が多いことに驚く。港湾施設に立入禁止だなんて誰が何の権限があってそんなこと言えるのだろう。言うまでもなく、自治体の港湾施設は市民の財産であり、その当本人の市民がある程度自由に海辺で遊ぶ、くつろぐことが出来てしかるべきである。港湾局のお役人は、海辺で遊んだこともないようなガリ勉クンで、そんな人たちがルールを決めているのだろうか。

もっと、江戸前の美味しい魚に興味を持って、是非食べてみてほしい。また、東京湾の海辺をもっと市民に開放し、身近なものにしてほしい。
我々が地球の一員として生きているという実感が得られる貴重な体験であるのだから。

*リンク*
東京湾の魚って美味しいの?
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by yabbie | 2005-02-11 00:50 | 船釣